「会員数19.2万人」「11.2万人」「12.1万人」——大手結婚相談所のサイトに並ぶ数字ですが、これらを横に並べて比べることはできません。
多くが自社の会員だけでなく、外部ネットワークの会員を合算した数字だからです。当サイト掲載9社の公式注記まで読んだところ、自社単独の会員数を公表していたのは2社だけでした。ムスベルの「業界最大級の会員数」も、注記を読むと加盟3連盟のwebサイト掲載会員数の合計(2023年9月時点)で、自社単独の会員数ではありません(詳細はムスベルの記事)。ノッツェは単独の会員数を確認できませんでした。
この記事では、各社の会員数が何を合計したものかを注記から確認し、そのうえで店舗数と運営会社という別の軸で規模を見ます。
当サイトは根拠を示せない順位付けをしません。会員数の算出基準が会社ごとに違う以上、どこが最大かを当サイトが判定することはできません。 この記事は各社の公表値とその注記を並べるもので、順位を付けるものではありません。数値はすべて公式サイトの表示(2026年8月14日確認)です。
会員数を横並びにできない理由

日本の結婚相談所には、相談所どうしが会員情報を共有する連盟・ネットワークがあります。主要なものが3つあります。
【IBJ】 株式会社IBJが運営。ツヴァイの公式サイトは約4,300社の結婚相談所が所属していると記載しています。
【コネクトシップ】 複数の事業者が会員を相互に紹介する仕組み。パートナーエージェント、フィオーレなどが参加しています。
【スクラム(SCRUM)】 同じく相互紹介のネットワーク。フィオーレ、パートナーエージェントが参加しています。
各社が表示している会員数の多くは、自社会員+加盟ネットワークの会員を合計したものです。同じネットワークに参加している会社どうしは、同じ人を互いに自社の会員数としてカウントしていることになります。
そのため「A社19.2万人 vs B社11.2万人」という比較は、実際には「A社が参加しているネットワークの合計 vs B社が参加しているネットワークの合計」を比べているにすぎません。
各社の会員数と、その中身

公式サイトの注記を確認した結果です。
| 会社 | 表示している会員数 | 注記による内訳 | 単独会員数 |
| パートナーエージェント | 19.2万人 | コネクトシップ25,000+スクラム67,000+IBJ 100,000の合計(2025年9月18日時点) | 非公表 |
| オーネット | 12.1万人 | 注記の記載を確認できず | 非公表 |
| ツヴァイ | 11.2万人 | ZWEI登録会員24,480名+IBJ会員104,859名−重複16,946名(2025年12月末時点) | 24,480名 |
| IBJメンバーズ | 110,420名 | 「2026年7月時点 IBJの登録会員数」 | 非公表 |
| サンマリエ | 101,240名 | 「IBJの加盟会員数を含みます」(2025年8月時点) | 非公表 |
| フィオーレ | 75,048名 | SCRUM 68,406名(フィオーレ会員7,714名を含む)+CONNECT-ship 14,797名−重複8,155名(2026年7月時点) | 7,714名 |
| エン婚活エージェント | 表示を確認できず | — | 非公表 |
出典:各社公式サイト(2026年8月14日確認)
単独会員数を公表しているのは2社だけです
ツヴァイとフィオーレの2社だけが、注記の中で自社単独の会員数を明かしています。
- ツヴァイ:24,480名(2025年12月末時点)
- フィオーレ:7,714名(2026年7月時点)
ここに、この指標の難しさがあります。内訳を正直に公開している2社が、表面上いちばん小さく見えるという構図になっています。
内訳を公開していない5社の単独会員数が、この2社より多いのか少ないのかはわかりません。 公開されていないからです。
フィオーレの単独7,714名という数字は、フィオーレが小さいことを示すものではありません。 他社が同じ基準で開示していないため、比較そのものが成立していません。「7,714名」と「19.2万人」を並べて優劣を論じるのは、開示している会社を不利に扱うことになります。
計算は合っています
公表された内訳は、実際に検算できます。
- ツヴァイ:24,480 + 104,859 − 16,946 = 112,393(約11.2万人)
- フィオーレ:68,406 + 14,797 − 8,155 = 75,048
- パートナーエージェント:25,000 + 67,000 + 100,000 = 192,000
パートナーエージェントの192,000名だけは、重複を差し引いていません。 コネクトシップ・スクラム・IBJの3つを単純に足した数字です。ツヴァイとフィオーレは重複を除いていますので、この点でも基準が揃っていません。
エリア別の会員数を公開しているのは1社
会員数の総数より、自分が住んでいる地域に何人いるかのほうが実際には重要です。これを公開しているのはフィオーレだけでした。
| エリア | 会員数 |
| 関東 | 30,968名 |
| 関西 | 17,826名 |
| 中部 | 12,329名 |
| 九州 | 4,675名 |
| 中国 | 2,988名 |
| 東北 | 2,017名 |
| 海外・その他 | 1,657名 |
| 北海道 | 1,385名 |
| 四国 | 1,203名 |
出典:total-marriage.com(2026年8月14日確認・2026年7月時点の数値)
フィオーレは自社を「東海から西のエリアに特化した結婚相談所」と説明していますが、公開されているエリア別会員数では関東が最多です(これはSCRUM・CONNECT-shipを含む75,048名の内訳です)。
店舗数で見た規模
会員数より基準が揃っているのが店舗数です。
| 会社 | 店舗数 |
| ツヴァイ | 全国54店舗 |
| オーネット | 全国39店舗 |
| サンマリエ | 全国23サロン |
| フィオーレ | 公式の店舗一覧に16店舗を掲載 |
| IBJメンバーズ | 9店舗(東京・銀座・有楽町・新宿西口・横浜・名古屋・大阪・神戸・福岡) |
| エン婚活エージェント | 店舗なし(オンライン完結型) |
| パートナーエージェント | 公式サイトで店舗数の記載を確認できず |
出典:各社公式サイト(2026年8月14日確認)
フィオーレについては別の箇所で17店舗と読める記載もあったため、当サイトでは店舗一覧に掲載されている数を記載し、断定を避けています。
エン婚活エージェントに店舗がないのは欠点ではありません。 登録から面談までオンラインで完結する設計で、そのぶん1年総額231,000円という水準を実現しています。対面で相談したい方には向きませんが、店舗の有無は目的次第です。
運営会社で見た規模
もう一つの見方が、運営会社の規模です。
| 会社 | 運営 |
| IBJメンバーズ | 株式会社IBJ(東証プライム・証券コード6071) |
| エン婚活エージェント | エン(東証プライム上場)グループ |
| サンマリエ | 東証プライム上場グループ(公式表記) |
| パートナーエージェント | タメニー株式会社 |
| オーネット | 株式会社オーネット |
| ツヴァイ | zwei inc.(株式会社ツヴァイ) |
| フィオーレ | Total Marriage Support(TMSグループの直営) |
出典:各社公式サイト(2026年8月14日確認)
サンマリエは創業が昭和56年(1981年)と公式サイトに記載があり、7社の中では社歴が長い部類です。
「大手だから安心」は何を意味するのでしょうか
規模の大きさが直接もたらすものと、そうでないものを分けて考えると判断しやすくなります。
| 大手であることが関係すること | 大手であることと関係しないこと |
| 出会える人数の母数(ネットワーク込み) | 特定商取引法による保護(規模に関係なく適用される) |
| 店舗の数と通いやすさ | クーリング・オフ8日間の権利 |
| 認証・第三者評価の取得(ISO9001、プライバシーマークなど) | 中途解約時の請求額の上限 |
| 会員データの公開量 | 担当者との相性 |
契約者を守る仕組みは、会社の規模で変わりません。 結婚相手紹介サービスは、期間2月超・金額5万円超の契約であれば特定商取引法の対象になります。クーリング・オフも中途解約時の上限額も、大手でも小規模でも同じように適用されます。
参照:消費者庁 特定商取引法ガイド(2026年8月14日確認)
無料相談では「会員数は何人ですか」ではなく、「そのうち御社の直接会員は何名ですか」「私が住んでいる地域に、私と同年代の会員は何名いますか」と聞いてください。総数より、自分に関係する母数のほうが判断に使えます。
よくある質問

- いちばん会員数が多い結婚相談所はどこですか。
-
算出基準が会社ごとに違うため、当サイトでは順位を付けていません。表示上の最大はパートナーエージェントの19.2万人ですが、これはコネクトシップ・スクラム・IBJの3ネットワークを単純合計したもので、重複を差し引いていません。ツヴァイとフィオーレは重複を除いた数を出しています。
- ツヴァイの単独会員数24,480名は少ないのでは。
-
他社が同じ基準で開示していないため、多いか少ないかを判断できません。単独会員数を公表しているのはツヴァイとフィオーレの2社だけで、残る5社の単独数は不明です。開示している会社だけが小さく見える構図になっています。
- 会員数が多いほうが出会いやすいですか。
-
母数は多いほうが有利ですが、実際に会えるかは月あたりの紹介人数と検索の申込枠で決まります。たとえばサンマリエはIBJS検索の申込可能数が月10名から30名(コース別)、エン婚活エージェントは毎月6名以上の紹介と公式に記載しています。総数よりこちらのほうが実感に近い数字です。
- 大手なら安心ですか。
-
契約者を守る仕組みは規模で変わりません。結婚相手紹介サービスは期間2月超・金額5万円超であれば特定商取引法の対象で、クーリング・オフや中途解約時の上限額は大手でも小規模でも同じように適用されます。
- 自分の地域の会員数を知る方法はありますか。
-
公式サイトでエリア別会員数を公開しているのはフィオーレだけでした。他社については無料相談で「この地域に何名くらいいますか」と直接聞いてください。答えられない場合、その情報は判断材料にできません。
- 店舗がない相談所は避けたほうがよいですか。
-
目的次第です。エン婚活エージェントは店舗を持たずオンラインで完結する設計で、1年総額231,000円と7社の中で低い水準です(45歳以上限定のオーネット スーペリアを除く)。対面で相談したい方には向きませんが、費用を抑えたい方には選択肢になります。
まとめ
- 主要7社のうち、自社単独の会員数を公表していたのは2社(ツヴァイ24,480名/フィオーレ7,714名)
- 表示されている会員数の多くは、IBJ・コネクトシップ・スクラムなど外部ネットワークとの合計
- パートナーエージェントの19.2万人は3ネットワークの単純合計で、重複を差し引いていない
- ツヴァイとフィオーレは重複を除いている。基準が揃っていないので横並び比較はできない
- 内訳を正直に公開している2社が、表面上いちばん小さく見える構図になっている
- エリア別会員数を公開しているのはフィオーレのみ
- 店舗数はツヴァイ54/オーネット39/サンマリエ23/フィオーレ16/IBJメンバーズ9/エン婚活は店舗なし
- 契約者を守る法律の保護は、会社の規模で変わらない
